・法務省入国管理局では,平成27年9月15日に公表した「難民認定制度の運用の見直しの概要」を踏まえ,難民認
定制度の濫用・誤用的な申請に対して適切に対応するための施策の運用状況についその適正性を外部の専門 家に検証していただきました。(入国管理局ホームページより)

1 背景・目的

 法務省入国管理局では,平成27年9月15日に公表した「難民認定制度の運用の見直し」の3本柱の一つである「難民認定制度の濫用・誤用的な申請に対する適切な対応」について,(1)難民認定制度の濫用・誤用的な申請の迅速処理,(2)難民認定申請中の就労許可の在り方の適正化及び(3)特に悪質な濫用事案に対する対応として,具体的には,➀難民条約上の迫害理由に明らかに該当しない事情を主張する事案(B案件)や➁正当な理由なく前回と同様の主張を繰り返す再申請事案(C案件)に対する迅速な処理を行い,これらの申請を繰り返す者等に対する就労制限又は在留制限を行う運用としているところ,その「運用について,外部の専門家が適正性を確認する仕組みを構築する」としていることを踏まえ,入国管理局が,➀(B案件)又は➁(C案件)と判断した案件の振分状況について,その適正性を外部の専門家に検証していただきました

2 難民認定制度運用の見直し状況検証のための有識者会議委員

小尾おび 尚子なおこ  UNHCR駐日事務所副代表(当時)
川村かわむら 真理まり  杏林大学総合政策学部准教授,難民審査参与員
滝澤たきざわ 三郎さぶろう  東洋英和女学院大学客員教授,国連UNHCR協会理事長
外山とやま 太士ふとし  弁護士
村上むらかみ 敬一けいいち  元東京高等裁判所総括判事,難民審査参与員
横田よこた 洋三ようぞう  法務省特別顧問                    (敬称略,50音順)

3 検証方法

 委員が下記(1)の方法によって,下記(2)の期間における運用状況について,適正性を確認しました。

(1)案件の振分状況に関する検証(個別案件の確認)

 入国管理局が,難民認定手続において,➀難民条約上の迫害理由に明らかに該当しない事情を主張する事案(B案件)又は➁正当な理由なく前回と同様の主張を繰り返す再申請事案(C案件)と判断した案件から,各委員が任意に抽出した案件について適正な振分けが行われていたかを評価

(2)検証期間

 平成27年9月から平成28年6月までに審査が終了した案件

添付資料