○「負担付遺贈」とは、受遺者に一定の負担を義務付けした遺言のことです。「負担付きの『相続させる』旨の遺言」も基本的には同様です。

○負担とは遺産の一部又は遺産とは無関係なことを義務とするものも含みます。しかし、婚姻、離婚、養子縁組等の身分に係る行為、犯罪に係るおそれのある行為、永久処分の禁止、法律上不能である場合等は負担とすることはできません。

○負担付遺贈を受けた者がその負担した義務を履行しないときは、相続人は、相当の期間を定めてその履行の催告をすることができる。この場合において、その履行がないときは、その負担付遺贈に係る遺言の取消しを家庭裁判所に請求することができる。(民法1027条)

○上記の取消し請求をするには、負担の履行をしないことに受遺者に責任があることを要します。
催告期間は、負担の履行が適時にされる必要がある場合には催告を要しないが、負担の内容によっては相当の期間を要するとする場合もあります。

負担付遺贈

小牧城2016・1・10